∴ 沖縄 VS 福島 ～その１

こんばんは！！

この前、タカシ氏からゴーヤーを貰ったんですよ。家の庭に植えたら栽培に成功したそうです。

ゴーヤーと言えば沖縄を代表する野菜ですよ。
みんなゴーヤーと言えば沖縄を思い出します。
そのゴーヤーが、ここ福島でとれるなんて素敵ですね。
沖縄と福島が融合してしまいましたよ。


……

ん！


……


融合？


沖縄と福島が融合したと言っても、ゴーヤーは？

ゴーヤー君の立場は？

ゴーヤー「オレ、福島で一人やっさー。いなぐ欲しいばーよ！」

そうか。ゴーヤー君は福島でひとり孤独だったんだ。

何とかしてあげなきゃ……

オレはゴーヤー君の愛のキューピッドになることにした。

ゴーヤー君に似合う彼女って……

かなりレベルが高そうだ……

オレは前にキュウリ君にコーラさんを紹介してあげたコトがあるけど……

このゴーヤー君。キュウリ君の三倍はあろうかという太さのモノをお持ちだ。しかも、イボ付き！！

オレは敗北感にうちひしがれながらも、ゴーヤー君に似合う彼女を探すコトにした。


仕事帰りに近所のスーパー、ヨークベニマルに寄ると早速彼女探しだ。

野菜コーナーへ。
「ゴーヤー VS 野菜」か……
興味あるけど、これではバンド対決みたいだ。それに、どっちもイメージは男同士……
永遠に届かない想い……


気を取り直して店内を探し回ると、


うぉっ！！

はち切れそうな豊満な肉体！
熟していながらそれでいて熟れすぎていないたわわに実った果実のような……

「私なんかでいんだべか？」

間違いなく福島産だ。

そう。福島名産、桃の桃子さんだ。

彼女こそゴーヤー君にピッタリだ。桃子さんならゴーヤー君も満足してくれるだろう。


それにしてもうまそうだ……

オレも食べちゃいたいよ！

オレは自らの欲望を抑え切るコトができずに、自分が食べる分の桃も買い物カゴに入れてしまった。

「目の前の欲望に負けてばかりいるといつか君のまわりの誰かを不幸にする」
これは、昔オレが作った歌のタイトルだが、この際それは忘れよう。

たぶんゴーヤー君にはバレないだろう……

僅かの後ろめたさを感じつつオレはヨークベニマルを後にした。


つづく